さまざまな考え方がある世界

価値観の間に漂いやすい看護師の話。

資格と年齢による価値観がある

会社という組織は、一人ではできないことを多くの人が集まって目的を達成するために創設されます。さらに、目的の達成を末永く継続させようと思えば、年齢の格差が起きてくるのは仕方ありません。中でも医療機関は、人命を預かるため、医療に特化した資格を有した専門性の高い人たちが集まっています。
患者から見れば看護師は誰しも同じに見えますが、正看と准看に分かれており、立場も役割も違っています。そのために、患者が依頼してもその場で処置できる人もいれば、できない人もいるのです。これは、資格によってできる範囲が異なるので仕方ないのですが、慣れてくると患者が困っているのに都度都度聞かなければ手を出せない苛立ちが生まれ、つい手を出して叱責を受けることもあります。それが年上であればいいのですが、看護師は年齢に関係なく准看の上位が正看になるため年下に叱責されることもあるでしょう。
医療業界における価値観の違いは学んできた資格によって違いがあり、組織の95パーセントが資格者の集まりなのでより複雑なのです。それに加え、年齢による価値観があります。これはどこの会社にもあるもので、人間の価値というのは5歳刻みで違いが出るといわれています。例えば、学生時代に接する年齢格差は精々2~3歳前後で、より年上となると祖父母や両親ぐらいです。ですが、仕事を始めれば幅広い年齢格差がある人と一緒に仕事をすることになります。そのため、化粧の仕方や通勤の服装、仕事の仕方に至るまで時代が異なれば看護師の価値観も変化するのです。